軽トラック無しで南京結びの練習ができる器具の製作

ロープワーク練習用器具 木工

以前から軽トラックに載せる長い木材や道具類を固定するためにロープワークを身に着けたいと考えていました。ただ自分では軽トラックを所有していないためロープの練習がしたくてもちょうどいい場所がなくて困っていたんですよね。 ホームセンターでトラックを借りられるのは30分~1時間程度なので荷物の積み下ろしに時間を取られてロープの練習をする余裕がありませんし。

ですので今回思いきって南京結び等のロープワーク練習用の器具を作ることにしました。 こういうスキルは回数をこなさないと身につかないので仕方ないですね。

完成すると上のアイキャッチの写真のようになります。

それでは実際にロープスキル練習用の器具の製作に移りたいと思います。

製作概要

ロープワーク練習用器具概要図
概要図です。各パーツを加工して上の画像のように合体させます。

使用する材料

  • ロープフック DH型 メッキ付 穴径6mm  ×2個 (ロープの先端をひっかける金具)

ロープフック DH型 メッキ付

価格:385円
(2022/3/26 18:55時点)
感想(3件)

  • ステンレスボルト 径6㎜×長さ40㎜ 4個
  • ナット 径6㎜ 4個   (ロープフックと板をボルトナットで挟み込んで固定します)
  • 板 1枚  ロープをかける部分に使う幅370mm×厚み18mm×長さ910mmの板  (作例は家にあった板をそのまま使ったため1100mmです。)
  • 角材 幅30mm×高さ40mm×奥行900mm 1本 (切って使うので短い角材2本でも問題ありません 安定性を増やしたい場合はもう少し太めの角材にしてもいいかと思います。)
  • 水性ウレタンニス屋内用 透明クリヤー 300ml  ×1個
  • 当て木用の端材 ×1個

使用する道具

  • 電動の丸のこ  (大変ですがなければノコギリでも可)
  • ノミ 刃の幅が10mm~15mmのもの (十字相欠き継ぎという加工をしますので必要になります)
  • 電動ドリル と 径6mmのドリル  ( ボルトを通す穴を板に開けるために必要です )
  • レンチ 10mmのもの   (m6のナットの外径が10mmのため)
  • カナヅチ   (ノミ打ちと木材同士をはめ込むのに使います)
  • さしがね   (けがきで直線を引くために使います)
  • やすり 紙やすり(ほぞをはめ込む際に板の厚さを調整するために使います)
  • 刷毛  (ニスを塗るため)
  • 木工ボンド  (板と脚部の接着に使います)
  • ポリエステル製トラックロープ 9mm×15m (長いと大変そうなので短めのロープです)

作業工程

土台となる角材の切断

丸のこかノコギリで 長さ450mmにカットします。

土台となる角材のけがきから始めます。

端から(225mm+9mm(上に載る板の厚みの半分))=234mmのところにサシガネと鉛筆で線を引きます。分かりにくくなるようでしたら角材の中心でもいいです。

上に載せる板の厚みが18mmですので先ほどの線から18mmあけて鉛筆で書き込みます。(お使いになる板の厚みで ほぞの幅 が変わりますので注意してください

そして各線の端からサシガネを使って垂直に線を引きます

この角材の高さは40mmですので半分の20mmのところに線を引きます。

そして反対の側面も同じように書き入れます。

ケガキ済みの角材の側面
けがきが済んだ角材の側面

土台となる角材の加工

けがきが済んだ角材にホゾをほっていきます。

けがいた線のホゾ側を 切断深さ20mmに調整した丸のこで複数回切って櫛のように加工します 。

この状態になったらカナヅチでホゾ内の木片を叩き取り除きます。

鉛筆で書いた墨の線をうっすら残しつつノミを入れていきます。(板をはめ込む調整の際の基準になるのでこの段階では墨を残しておきましょう。

ノミでの作業が8割がた済んだ角材の側面

上に載せる板のけがきと加工

下の図になるように上に載せる板にけがきを行います。練習しづらくなるのでロープフック用のボルト穴から垂直におろした先にホゾが無いようにしましょう。

図2

幅30mm×深さ20mmのホゾを2か所ほっていきます。この作例でははめ込む角材の幅が30mmでホゾの深さが20mmなのでこの数字になります。

ケガキが終わったら丸のこで20mmの深さの切れ目を複数入れてノミでほります。

角材と板のはめ込み作業

基本的な加工は済みましたので角材と板をはめ込んでいきます。

この時点ではおそらくはまりません。むしろこの時点でははまらない方がいいです。ホゾを深く彫りすぎているとはめ込んでも緩くてうまく固定できませんので。

はめながら少しづつ確認してノミでホゾを広げていってください。

もう少しで入っていきそうだがノミでやると削りすぎてしまいそうな段階になったらやすりの出番です。はめ込む付近の板の厚みをやすりで擦って調整してください。

カナヅチで押し込めばはまりそうになったら最後の調整の木ごろしを行います。

カナヅチではめこむ板の側面を叩いて圧縮します。こうすることで板がスムーズに入りやすくなり、かつ木が復元しようとしてより強固に固定されます。

もしホゾをほりすぎて緩くなったらボンドで止めてしまえばいいだけですので気楽にやってください。

当て木を添えて十字相欠き継ぎ加工をした角材をはめ込んでいくところ
最後に適当なサイズの当て木を用意してカナヅチで角材と板をはめ込んだらこの工程は終了です。

ニスによる塗装

板は製材されたままだと凹凸やささくれのようなものがあってざらざらしています。練習時に手やロープを傷めないようにニスを塗ってなるべく平滑にしておきましょう。

まず板を粗目の紙やすりで軽く整えてから細かめの紙やすりで平滑に仕上げます。

今回は屋内での練習を想定しているので水性のウレタンニスを刷毛で塗っていきます。

塗り終わったら塗料に記載されている時間だけ十分に乾燥させましょう。

ロープフックの取り付け

最後の工程になります。

トラックに固定する物の重量や走行時のGなどを考慮するとロープには思っている以上に強い力がかかっています。練習用とはいってもロープ先端をひっかけるフックは頑丈でなければもげかねません。ですので、今回はロープフックを 木ねじで固定する方法ではなく板に穴を開けてボルトナットで挟み込んで固定します。

作例ではかなり下の位置にボルトナットの穴を開けていますがこれには理由があります。ロープワークがある程度できるようになったら解体して板として再利用しようと考えているからです。もし納屋などの収納スペースがあって放り込んで置けばいい方はもう少し高い位置(下から200~300mm)にロープフック用の穴を開けると作例より練習がしやすいです。ボルト用の穴の高さは各自の判断で決めてください。

ポンチなどをガイドにして穴を開けようとしてもちょっとしたずれが発生してボルトが通らないことがあります。下の写真のようにロープフックそのものをガイドにしてドリルを用いるとずれが発生しにくいです。

ドリルで穴を開ける工程
ドリルで穴を開ける工程 裏面

レンチでナットを締める
穴が開きましたらボルト>ロープフック>板>ワッシャー>ナットの順に配置して10mmのレンチスパナで締めていきます。

木工ボンドによる上部と脚部の接着

上部の板と脚部のはめ込む部分に木工用ボンドをつけて接着します。これにより器具の持ち運び時に脚部が外れなくなります。

ロープワーク練習用器具の完成画像

ロープワーク練習用器具の完成画像

十字相欠き継ぎと穴あけ作業などの基本的な加工だけですので1日~2日くらいで製作可能です。

この器具のおかげでいままで理解できなかった南京結びが出来るようになりました。

南京結びなどのロープワークの練習をする環境が無い方は製作してみてください。

コメント

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